2007年10月16日

ProfileProbeについて 

ProfileProbeについて 

Delta-T社から販売されている土壌水分センサーがProfileProbeです。
http://www.environment.co.jp/ImpPro/DeltaT/DeltaProfile.pdf

Profileprobe.jpg
Delta-T社スタッフによるイメージポーズ
普通はプローブを挿す前にHH2を見る必要はないです。

土壌各層の水分量を鉛直方向でプロファイルする目的で開発されたのがProfileProbe(PR2)です。PR2には40cm(10cm間隔で4点)、100cm(6点)の2種類があります。

* 希望により100cmでは6点以上、若しくは10,20,30,40,60,100の配置を変する事が出来ます。しかしコストが通常の1.8倍くらいになるのが難点ですから、アクセスチューブに全部挿さないで高さ調整して計測する方がお奨めです。

測定にはセンサーを挿入する際のガイドとなるアクセスチューブを測定前に埋める作業が必要です。測定ポイントの土壌とチューブが平衡に達するのに約半日はかかるので前日に埋めるのがお薦めです。センサーをそのまま埋めることも可能なのですが、劣化が早まるだけなのでアクセスチューブを使いましょう。

PR2が発売されるまでは各層にセンサー単体を埋めて測定していました。深さ10cm毎に6点採れば、コストはセンサー×6点になります。これはコスト的に見てもかなり痛手になります。

これを何点かで行う場合、センサー×6点×測定ポイントになるので、通常であればセンサーを掘り起こして、別の場所に埋めなおす作業が必要になります。
この作業に問題は2点あります。

先ず掘ったり埋めたりする作業は面倒で多くの人手が必要になります。

また土壌を掘り返すことで人の手が加わり、自然な環境が破壊されます。これは根の切断や土壌構造を破壊することも在り得る訳です。

これら諸問題を解決できるのがアクセスチューブです。
チューブの直径25mmの穴を専用アウガーで掘ります。(デルタ社のは高いのでDAIKIさんのがお安いのでお薦めです)http://www.daiki.co.jp/100AJ.htm

穴を掘る際に、土壌とチューブに隙間ができると電磁波が迷走し、正しいデータが取得出来なくなりますので水を含ませながら作業を進めると土壌との咬みあわせが向上します。

チューブを穴に押し込み最後の作業ではゴム製のハンマーで打ち込む位にきつめに挿入することが良いデータを取得する最良の方法になります。

PR2の前機種PR1が発売されたのが約6年前になります。PR1では断線やデータ等のエラーで苦しまれたお客様もいたそうです。また土壌塩度の影響を受ける傾向が見受けられ、その改善策としてPR2が開発された経緯があります。塩度の影響を極力回避する様に設計され、配線も本体とケーブルをコネクタを介して分離する事で断線時もケーブルのみ交換若しくは修繕する事で最小限の出費に抑えられます。

PR2になっても回避出来ない問題もあります。360℃全てを計測出来るのではなく、本体の1部はリングが繋がっていません。可能であればセンサーを回して2回目を測定してアベレージを出すのが宜しいかと思います。

DSCN0934.JPG
電極正面

DSCN0933.JPG
電極サイド

DSCN0932.JPG
電極背面(この角度の写真はあまり見せないんです。メーカーは。)

また供給電圧についてもカタログには5-15VDCと記載されていますが、実際9-10Vが最適です。カーバッテリー12Vから直接供給する場合、データ収容部が異常に高温になりデータに支障をきたす事がありました。その場合12V→9Vに落とすレギュレタを間にかます必要があります。

* 私の考える最適の使い方*

PR2とHH2の組み合わせにチューブ5本くらい!
予めチューブを異なる場所に埋めて、PR2とHH2を持って移動しながら測定を行います。チューブに挿して約1分も待てば馴染んで安定したデータを取得できます。
これであればローコストで土壌への影響も最小限に抑え安定したデータが取得可能です。

ただし精度の高い数値を求める為には各土壌での校正は必要です。PR2の校正にはML2xを使う事をデルタT社は推奨しております。

日本環境計測輸入部門担当TM
http://www.environment.co.jp/

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2007年10月12日

ECH2Oセンサーについて

ECH2Oセンサーについて

Decagon社から販売されている土壌水分センサーの呼称がECH2Oセンサーです。
http://www.decagon.com/ECH2O/

現在、EC-5, 10, 20とECH2O-TE、ECH2O-TMの5種類があり、前者は土壌水分をTEは水分・地温・塩度をTMは土壌水分と地温を計測します。
EC-5.jpg
EC-5

EC-10.jpg
EC-10

EC-20.jpg
EC-20

EC-TE.jpg
ECH2O-TE

echoTM_small.jpg
ECH2O-TM

私が始めてこのセンサーを見たのは東大・地水研にお邪魔した際に、アメリカの展示会で無料配布してたものを持ち帰ったという物でした。ヘンテコな定規というのが感想です!

最近九大・筑紫先生の部屋前のポスターに全く同じ形状のTDRセンサー開発例が載ってました。先にこれが販売されてたら世界標準になってたんですかね?

さて当時海の物とも山の物とも判断のつかないECHOを当時の代理店さんは5万円台で販売してました。あとEC-20なんかは長い場合は好きなサイズに切って使って下さい!と言ってたらしいです。確かに柔軟な発想ではあります。

まあそんな感じで売れば売る程、自動的にNegativeキャンペーンを張ってる事になった訳です。その因果か今年度末で販売権が消滅することになり、現在はアイネックスさんが総代理店してます。ここには本当のプロが一人、来年から入るので皆さん安心ですよ!!

そう言えば、たまには弊社もアピールせねば。是非よろしくお願いします。アイネックスさんと協力して販売、サポートしていく予定です。

さて話を元に戻しましょう!
キャンベル博士に近い研究者の方からは肯定的な意見が多く、一般の方からは使いづらい否使えないという否定的な意見を良く聞きます。

確かに温度依存性が高く、塩分の影響をモロに受けると言われております。
(温室で養液栽培してる現場なんか相性最悪なんでしょうね)

あとロッドと基盤を防水するゴムシールの隙間から水が染込んでセンサー自体が御臨終になる例もあります。

メーカーのSpecSheetにはロックウールの測定精度も記載されておりますが、それは本当に信じていいのでしょうか?測定範囲も40%と狭いので、灌漑のコントロールとかも出来るんでしょうか?謎です!!

EC-5からは測定レンジも広くなり、周波数も上がり、でも価格は据え置きという事は評価出来るグレードアップです。単なる予想ですが、今後EC-10&20はディスコンになっていく気配があります。

でもEC-10なんてかなりの数(日本で恐らく1万本くらい?)は出回ってますから、買い足しの場合、EC-5とのデータの相関は気になります。

ここまではネガティブな意見ですが、当然利点もあります。
キャンベル博士の開発理念は安価でUserFriendlyな商品をというものだと思います。
メーカースペックは±3%(公称)は守られないとしても、5%前後で安定してるならここまで安いセンサーは他には見つかりません。使用者側で使用法をちゃんと考えてあげれば、問題なく測定可能だと思います。

例えば、希望する測定ポイント1点に対して3〜4本のセンサーを埋設し、アベレージで算出する事で精度をカバーする事は可能だと思います。シータプローブを1本だけ標準値として使用する事も有りでしょう。

theta.jpg
ML2x Theta probe

あとは必ず地温センサーを併設する事で、温度変化と水分量の増減の関連性を発見出来ると思います。ある一定の温度まで達したら、そのデータは自動的に切り捨てるのも一つの手かもしれません。

またECHOにはEm50とEm5bという専用のロガーがあります。
Em50.jpg
Em50

Em5b.jpg
Em5b

一度でも御覧になられた方は“トイザラス”で買ってきたの?という質感をご理解頂けると思います。Em5bはEC-TEやTMのデジタル出力には対応しませんので、いずれディスコンになる運命でしょう。Em50はデジタル対応です。

やはり専用のロガーなので、ソフトの簡単な操作性や、センサーのプラグを差すだけというお手軽さは他のロガーとの組み合わせではまねできません。

他にはHIOKIさんの3645ロガーも相性は良いです。ただしセンサーに供給するDC2.5Vをトリガーする電源回路と乾電池は別途必要です。
3645i.jpg
3645

* 総括*
当然ながら全ての土壌で使える訳ではありませんが、ECHOの特性を良く理解して、データを鵜呑みにするのではなく、各々の土壌で校正を行い土壌特性を理解したうえで使用されれば必然的にエラーは回避出来ます。

日本環境計測輸入部門担当TM
http://www.environment.co.jp/
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2007年10月04日

葉面積計について

葉面積計について

大きく分けて屋外携帯型と据え置き型の2種類に分けてお話します。
据え置き型の利点は唯一ベルトコンベアを使用して、多量の枚数を処理する事!
ただこれだけの利点で200万円払うんですかね?

ΔT、Licor社がこれに当たると思います。ライカは携帯型と言ってますが、
小学生の女の子が持てない物はそうと呼べませんので排除します。
http://www.licor.com/env/Products/AreaMeters/LI-3000C/3000C_intro.jsp

普通に市販のスキャナーで取り込んで、フリーで落とせる葉面積分析ソフトがあるんでそれでいいと思いませんか?
確か東北大の先生が出してるのが昔ありました。

ちょっとソフトの得意な工学部の学生さんなら夏休みの宿題で出来ると思います。
でもこのセットでRegent社が販売してるくらいだから需要があるんでしょう。
ただしトウモロコシなどの細くて長い葉を測るには必要なんですよね!

もし測る必要があるならCID社がお薦めです。
理由は一番安いので!!
どうせそれだけの目的なら安くていいです。年間通して測る事も無いでしょうし。

ΔT社のWinDIASは葉内の病気のエリアと健全なエリアとの割合を計算出来るソフトを販売しています。でもこれCCDカメラなんですよね!何故デジカメにしないんだろう。
http://www.delta-t.co.uk/products.html?product2005092818940

これは使った事があるんですけど、範囲の識別が難しいんです。36色のパレットで各エリア毎に色を塗って、それぞれの面積を計算で求められるんです。理論的には。

ただし自動で配色するのではなくて、任意で色付けするので境界線に見極めに個人差が出てしまいます。

携帯型はCIDとADC社の2機種あります。

大体価格的には100万を少し下回る感じです。携帯型葉面積計でいつもネックになるのは、測定面積なんですよね!ADC社のAM300は幅が10cmしかないので、ちょっと厳しいのかなと!形状は産婦人科で使う超音波エコーみたいな感じです。
http://www.adc.co.uk/products-74.html

CID社CI-203は面積の面で問題はないのですが、内部の機械がちょいと厳しい。
スキャン部はFAXのレーザー使ってるんです。これってあり?
http://www.cid-inc.com/products/ci-203.html

あと測定方法が手動で葉を入れて、引き抜くんです。
マニュアルにはゆっくりと引いてくださいと書いてあります。
これって個人差出まくりなんです!

再現性は聞くだけ野暮です。邪念を捨ててマシーンになりきった人の勝ちなんです。
おおよその結果で良ければ問題ないのですが、日々の成長記録なんて止めて下さいね!前日より葉が縮んだらショックでしょ。

余談かも知れませんが、太陽発電パネルとフラッシュを使用して、木枠に入れたという笑ってしまいそうな仕様の葉面積計が開発されてます。
http://asae.frymulti.com/abstract.asp?aid=21198&t=2
形状はトレース出来なくても全く構わない、面積が解ればそれでいいという発想はお見事です。一瞬で結果が出るのは、市販の機器ではまねできないです。こういう発想が出来る人を天才と呼びます。

結果はr = 0.9911だそうですが、これは十分市販品を越えてます。1%以内の精度です。繰り返し特性は明らかにr=100に近いと思われる原理ですし。C.Igathinathaneさん、あなたの発想と実行力には勝手ながら尊敬します。ただし葉によっては若干の光を通してしまうこともあります。この装置では、その影響は出てしまうかも知れません。

しかもですよ、自作しようとすれば何とかなるんです。今時、畳一畳程度の巨大なソーラーパネルでも10万円でお釣りが来ますから、そのお釣りで他の資材を買って(とは言え、板とテスター、光源だけ)完成です。くるくる巻けるシート形状のソーラーパネルなんか使ってもこの場合には他の部品が巻けないので意味無いし。結局、こういう天才的発想の機器は、天才すぎて市販に向いてなかったりします。グラニエセンサー買う人がいないのと一緒ですね。


話を戻して総論です。最終的には人海戦術のみが有効だと思います。昔みたいに方眼紙に葉の輪郭を写して、それを計算式で求める!これが正解!!

ここのところ、ブログ記事が増えると徐々にではあるけれど、本当にお奨めできる物品が減ってしまう事に気が付いてしまった。これで良いんだろうか?


日本環境計測輸入部門担当TM
http://www.environment.co.jp/
posted by EMJ-TM at 10:32| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記