2008年06月25日

3分照度センサー

3分照度センサー

またつまらぬ物を作ってしまいました。
NY01.JPG

6月16日、NY様からご連絡を頂き、今手元にある出所不明の浜フォトのフォトダイオードを使って、照度センサーを12個作りたい、しかし7月始めに観測サイトに設置に行くので間に合うかなあ・・・・。

通常の物作りではいろんな事を考えて設計するんですが、今回は制約が多いです。

ここで、ご要望と設計思想のバランスを考えてみます。

1 今あるセンサの選定基準が曖昧(何故かそこにあったというだけらしい)
2 拡散板の準備は間に合わない
3 拡散板を設ける場合、その透過スペクトルとPDの感度スペクトルを使って光学設計を行わねばならない
4 そこまで行くと、入射角特性(コサイン補正)の設計もやりたくなってしまう
5 そうするとハウジングはそれなりに複雑な形状になってしまう
6 自作しようとされている事から予算の制約はかなり厳しい。

つまり、バランスはとれないということが明白です。しかし、ここで終わっては何も進みませんから、こういう場合にはかなり思い切った事をすべしという天の声が聞こえます。

1 1年持てばいい。手持ちのセンサーにとっては出番があるだけ生き甲斐ってもんです。
2 弊社で組立しなければいい。これはお客様にやってもらいましょう。
3 部品代を抑える。そういう設計をすると、価格も安く、加工屋さんの納期も早くなります。小さくシンプルな形状でハウジングを作りましょう。
4 要するに肝要なのは防水と水平が出しやすければよい。

完成品が上の写真です。見本だけは弊社で組み立てました。

組み立てて気が付いたんですけど、これは少数ながらまねしたい人がいるかも知れないと思いました。と言いますのは、個葉に沢山のセンサーを設置したいという方もたまにいらっしゃるのです。なので、ここで3分照度センサーの作り方講座です。

準備する物
1 お好きなフォトダイオード
2 同軸ケーブルφ3程度のもの
4 塩ビ製のハウジング(お好みでアルミも可。でもアルマイトはかけた方がいいです。)
5 300Ω程度の抵抗(電圧出力が欲しい方だけ)
6 ニッパー
7 小型の万力もしくはボール盤
8 セメダイン社のスーパーXクリア
9 透明レジン
10 はんだこて15〜30Wとはんだ

まずハウジングにフォトダイオードをスーパーXで接着します。この接着はセンサ背面にあるピンの防水も兼ねますから、慎重にしかし大胆に行います。
NY02.JPG

接着剤が仮留めできるまでに10分程度かかりますから、その間万力やボール盤で軽く圧縮します。写真ではセンサー表面を破壊しないように綿棒を鋏んでます。
(この時点で3分以上経過してますけど、ただのタイトルと言うことで・・・。)
NY04.JPG

同軸ケーブルをサイドの穴から通します。そして先端のシースを
切って、銅線を剥き出しにします。
NY03.JPG


ハウジングの背面の結線を行います。同軸のセンターをフォトダイオードの+側にしましょう。シールド側を−にします。
NY05.JPG

ハウジングの背面の面から配線が飛び出さない位置ではんだ付けします。フォトダイオードは熱に弱いので、なるべく短時間で行いましょう。

フォトダイオードの余分なピンをニッパーで切ってしまいます。
NY06.JPG

そうすると穴の中に全ての配線が入ってしまう構造になりますね。ここでレジンを流し込みます。レジンはなるべく流動性の良い物が向いてます。

以上でほぼ完成です。

もし、電圧が欲しければ、センサー側ではなくて、データロガー側に抵抗を入れます。

ハウジングの穴の中にも入るんですけど、抵抗というのはそれ自体が温度特性を持っていますから、センサー側ではなく、なにかしらの箱に入るであろうロガー側に抵抗を付けるのが賢いです。

それでも温度(気温)変化で抵抗値が変わりますけど、全部同じ場所にあると、どの抵抗もだいたい同じ影響を受けるので、センサー側に付けるより遙かにマシです。

注意:このセンサーについては、急場しのぎというか、手抜きするしかなかった背景がありまして、その程度の「ブツ」ですから弊社ではとても販売はできません。

かなり良い「ブツ」を開発中なのでお待ちくださいね。

なお、このセンサーはNY Sensorと銘々してます。そう呼んでください。

日本環境計測国産部門担当HK
http://www.environment.co.jp/

posted by EMJ-TM at 12:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記