2009年07月13日

バラ線の半田めっき

バラ線の半田めっき

センサーをデータロガーに接続する作業って楽しいもんです。センサーの配線をよじって、ターミナルにネジで締め締めして、ロガーの設定、現地設置とそういう流れになっていく、作業工程一連の入り口です。今回は配線の末端部分のハンダ処理についてのお話です。

通常、というか、よく見かけるバラ線部分の処理ですが、指先でねじって、それでもって、以上終わりっ。ていうのが主流です。まあこれで本来は十分なんですけども、場合によっては、というより、弊社のお客様で多く見られる日焼けしてしまう観測サイトをお持ちの方々の場合、問題が起こる事があります。

機器が置かれた環境や使い方について、かなり荒っぽい現場が多いですから、長期間動作不良を起こさないという目的達成のために、ここで少しだけ手を入れる事をお奨めします。ハンダメッキです。銅線が直に空気に触れていますと、それはもう酸化という現象が生じます。銅の場合緑青が吹くというアノ現象です。で、結局接触不良に至るわけです。

さて、ハンダメッキというのは聞いたことがあると思いますが、要するに銅線にハンダをメッキしてしまうわけです。こうする事で銅線の酸化を防ぎます。ハンダが酸化しないかというと、それはします。しかし、銅ほど早くというわけではないところがみそです。あと、メッキせずに端子台に装着すると細かなバラ線のカスが周囲に落ち、それがよからぬ電気を通して、トラブルを招く事がありますが、これが防げます。

ニッパーとハンダ鏝を使って実施する事も可能ですが、ここではハンダ槽とワイヤーストリッパーを使ってみましょう。特にヘビーユーザーの方はこの2種の道具をそろえた方が、時間の節約になります。

1 ワイヤーストリップ
ワイヤーストリッパーの出番です。写真のようなその辺のホームセンターで売ってる工具を使うと、一瞬で終わる作業です。
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こんなかんじになります。
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ヘビーユーザー向けには自動ワイヤーストリッパーというものもあります。これです。
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これの良いところはシースを写真のようにハンパに残せる設定が出来る事で、
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この「切れてるけど残ったシース」を指でねじると、きれいに銅線のネジネジが出来てしまいます。で、最後に抜き取りするわけです。
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2 ハンダメッキ
ハンダ槽の出番です。約350℃に加熱した槽があり、その中にハンダを放り込んでおきますと、ハンダの湯船ができあがります。
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この辺でフラックスが登場します。液体で臭いがきつい物体です。これをハケでほんの少々、ネジネジ完了した銅線の先に塗ります。
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ハンダ槽に投入します。メッキをしたい部分、つまりビニール被覆以外をほんの一瞬投入して引き上げます。
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こんな具合に先が団子になるので
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ニッパーで切り落とすと、こうなります。
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最後に端子台に装着してできあがりです。
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最後に、熱電対の場合、これはどう考えるかで結論が異なります。本当は2種の金属間で生じた微少な起電力を計測するというのが熱電対の真の姿(ペルチェと逆ですね。)なので、そこをハンダメッキなんてして良いのか?という疑問は当然あるわけですが、例えば、あるお客様の場合、ねじっただけで土壌深くに設置してしまい、その後、1ヶ月の間に不良率が50%を越えてしまって、結局何のために深く穴掘って設置したのか解らなくなってしまったことがあります。弊社担当のパラメータではなかったので関係ないと言えば無いんですけど、お気の毒にと言う他ありませんでした。

こういう事が起こるよりも、ハンダメッキでくっつけてしまえ、ってのが正解ではないかと思います。本当は、スポット溶接でくっつけて、そのあと、コーティングする方がよろしいわけですが、それはまた次回にでも。

日本環境計測国産部門担当HK
http://www.environment.co.jp/


posted by EMJ-TM at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記